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ワイン生産量上位5ヵ国のぶどう品種ランキング

年間のワイン生産量第1位(2009年データ)は、フランス。次いでイタリア、スペインと続き、アメリカ、アルゼンチンの順となっています。各地でたくさんの品種からワインが造られていますが、もちろん国によって多く栽培されている品種は違います。今回は趣向を変えて、ワイン生産量上位5ヵ国別に栽培面積の多い品種トップ3をご紹介。お国柄を表わした面白いランキングになっていますよ!

フランス編

ダントツはやはりメルローですが、意外や意外、カベルネ・ソーヴィニヨンは4位でランキングならず。ピノ・ノワールもブルゴーニュ地方に限れば1位ですが、全体ではカリニャン、カベルネ・フランに次いで、7位となっています。

白ぶどう1位のユニ・ブランはワインになるばかりでなく、ブランデーの原料にもなり、また育てやすい品種なので、これほど多く栽培されているようです。

イタリア編

品種の数が多く、かつ亜種や交配種も多いイタリアでは、正確な数値データがありませんが、政府公認品種で栽培面積の大きいものは例年だいたいこの順位です。

キャンティの主原料となる黒ぶどう1位のサンジョヴェーゼで、88もある亜種・交配種含めて60,000ha以上といわれています。

白ぶどう1位のトレッビアーノは、フランスの白ぶどう1位のユニ・ブランと同種です。

スペイン編

さすがは、ぶどうの栽培面積世界第1位のスペイン! 他国と比べて圧倒的に広い面積です。

白ぶどう1位のアイレンは世界一の栽培面積を持つ品種で、酸味が控えめの若飲みワインが造られます。マカベオはカバ、パロミノ・フィノはシェリー酒の主原料になります。黒ぶどう3位のガルナッチャは宝石のガーネットが語源といわれていて、フランスのグルナッシュと同種です。

カリフォルニア編

黒ぶどう2位のジンファンデルは、ヨーロッパではプリミティーヴォといい、カリフォルニアを代表する主要品種です。ジンファンデルで造られるロゼワインは「ホワイト・ジンファンデル」と呼ばれ、人気があります。

白ぶどう2位のフレンチ・コロンバードは、フランス南西地方で多く栽培されるコロンバールと同種で、カリフォルニアではフレッシュな果実味を持ったワインになります。
※全土のデータがないため、アメリカ産ワインの約9割を産出するカリフォルニア州の順位となります。

アルゼンチン編

黒ぶどうのマルベックボナルダ、白ぶどうのトロンテスはどれもアルゼンチン原産ではありませんが、世界的評価の高い品種です。
ペドロ・ヒメネスは同名の品種がスペインにありますがまったく関係がなく、国内向けのテーブルワインに使われています。モスカテル・デ・アレハンドリア(マスカット・オブ・アレキサンドリア)は、日本では生食でも人気のあるマスカットのことです。

記事監修

講師:磧本修二先生

講師:磧本修二先生
1972年渡仏、1975年にソムリエ資格を取得した後、老舗ホテルであるホテルニューオータニなどで活躍するなど日本のソムリエの第一人者のひとりとして知られます。東京・六本木に店を構える、老舗ワインレストラン『ミスタースタンプス・ワインガーデン』のオーナーソムリエとして40年以上のキャリアを持ち、豊富なワイン知識と、ユーモアあふれる語り口で人気を集めています。

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